Dartの文字列処理で非常に役立つのが、trim()
メソッドです。文字列の先頭や末尾に存在する余計な空白やタブを取り除くことができます。
trim()
メソッドは、指定された文字列の前後から以下のASCII空白文字を取り除きます。
- 半角スペース (
' '
) - タブ (
\t
) - 改行 (
\n
) - キャリッジリターン (
\r
) - フォームフィード (
\f
) - 垂直タブ (
\v
)
ただし、全角スペースやその他のUnicode空白文字はこのメソッドの対象外です。
利用場面
- ユーザーからの入力を処理する際、前後の不要な空白を取り除きたいとき。
- データベースから取得した情報が先頭や末尾に不要な空白を含む場合。
- CSVやテキストファイルの内容を解析して、不要なスペースを排除するとき。
前後の半角スペースを削除する。
// 単純なスペースの取り除き
var simpleString = ' Hello World ';
print(simpleString.trim()); // 出力: "Hello World"
trim()は、前後の複数連続した空白文字も削除できます。
var stringWithTabsAndNewlines = '\n\tHello Dart\t\n';
print(stringWithTabsAndNewlines.trim()); // 出力: "Hello Dart"
全角スペースは削除できません。
var stringWithFullWidthSpaces = ' Hello ';
print(stringWithFullWidthSpaces.trim()); // 出力: " Hello " ※全角スペースは取り除かれない