Pythonでは、raise
キーワードを使って意図的に例外を引き上げ(発生させ)ることができます。これは特定の状況でエラーを示すため、または特定のエラーをキャッチしてより具体的なエラーメッセージを作成するために使用されます。
基本的な例外の引き上げ
例外を引き上げる基本的な方法は、raise
キーワードの後に例外の種類を指定することです。その後にオプションでエラーメッセージを追加することもできます。
raise ValueError("Invalid value")
このコードは、ValueError
というタイプの例外を引き上げます。エラーメッセージとして”Invalid value”が表示されます。
例外の引き上げと例外処理の組み合わせ
例外の引き上げは、例外処理(try
/except
)と組み合わせてよく使われます。以下にその一例を示します。
def divide(x, y):
try:
result = x / y
except ZeroDivisionError:
raise ValueError("You can't divide by zero!")
else:
return result
この関数は、2つの数値x
とy
を引数にとり、x
をy
で割った結果を返します。もしy
が0であれば、ZeroDivisionError
が発生します。その例外を捕捉して、より具体的なエラーメッセージを持つ新しいValueError
を引き上げます。
このように、raise
を使用して例外を引き上げると、エラーが発生した原因をプログラムのユーザーや他の開発者に明確に伝えることができます。