Dartは、Googleが開発したプログラミング言語で、Webやモバイルアプリの開発に適しています。FlutterというUIフレームワークと組み合わせることで、iOS、Android、Webなどのマルチプラットフォーム向けのアプリケーションを一つのコードベースから開発することができます。
Dartの基本的な構文は、CやJavaに似ており、{}
を使用してブロックを示すことで、簡潔で読みやすいコードを書くことができます。
void main() {
print('Hello, Dart!');
}
Dartは、2011年10月にGoogleにより発表されました。当初の目的は、JavaScriptの代替としてGoogle ChromeにDart VMを組み込むことでしたが、ウェブのオープン性やブラウザの互換性の問題から、2015年3月この方針は見送られました。
その後、DartはJavaScriptにコード変換するAltJSの1つとして位置づけられ、TypeScriptを含む他のAltJSと競合するようになりました。しかし、2017年5月にDartをベースとしたFlutterが発表されると、この新しいフレームワークのおかげでDartの生産性の高さが再び注目され、特にモバイルアプリケーション開発の分野でFlutterは急成長していきました。Googleトレンドによれば、Flutterの関心はReact Nativeを大きく上回っています。このようなFlutterの存在は、Dartにとって大きな転機となりました。
Dartのプログラムは、サーバーサイド、コマンドラインアプリケーションの場合は、Dart VMという仮想マシン上で実行されます。Webブラウザで実行したい場合は、Dart to JavaScriptコンパイラを使用してDartコードをJavaScriptに変換します。
DartやFlutterの開発においては、多くのIDEがサポートされていますが、特に「Visual Studio Code (VS Code)」や「Android Studio」が人気のようです。DartやFlutterの開発チームからこれらのIDEのための公式プラグインが提供されており、シンタックスハイライト、コード補完、デバッグ機能などの高度な開発ツールを利用できます。