pipでインストールしたパッケージを一覧する方法、別の仮想環境等にパッケージを移行する方法を説明します。
まず、現在のPython環境にインストールされているパッケージは pip freeze
コマンドを用いると、インストールされている全てのパッケージとそのバージョンを表示することができます。venvで仮想環境を利用している場合は、activate
して、仮想環境の中で実行してください。
pip freeze
pip freeze
で一覧されたパッケージの名前とバージョンを requirements.txt
ファイルに出力・保存するようにします。このファイルは、別の環境で同じパッケージをインストールするために使用されます。
pip freeze > requirements.txt
実行すると現在のディレクトリに requirements.txt
ファイルが作成されます。
※ requirements.txtの名称は、特別な機能を持つわけではなく、任意の名前をつけることもできますが、Pythonのコミュニティにおいて一般的な慣習となっており、他の開発者がプロジェクトの依存関係をすぐに理解するのを助けます。また開発環境と本番環境で使用するパッケージが異なる場合、requirements_dev.txtとrequirements_prod.txtなどと区別することがあります。
作成した requirements.txt
ファイルを新しい環境に転送します。メール、USBドライブ、クラウドストレージなど、好きな方法を選んで転送してください。
新しい仮想環境等で、requirements.txt
ファイルからパッケージを一括でインストールします。ターミナルを開き、requirements.txt
ファイルが保存されているディレクトリに移動して、以下のコマンドを実行します。
pip install -r requirements.txt
これにより、requirements.txt
ファイルにリストされている全てのパッケージが新しい環境にインストールされます。
以上で、Python環境のパッケージ一覧の取得から、別環境への移行までの手順が完了です。これにより、同じパッケージを持つPython環境を複数の場所で簡単に作成することができます。