Pythonでは、データ型を変換することが可能です。これは「型変換」または「キャスト」と呼ばれます。型変換は、データを操作する際や、特定の関数が期待するデータ型に適合させるために使用されます。
具体的には、整数型(int)から浮動小数点型(float)への変換や、その逆の変換がよく行われます。それぞれの方法について、例を用いて説明します。
Pythonでは、float()
関数を用いて整数を浮動小数点数に変換することができます。以下に例を示します。
num = 10
print(type(num)) # <class 'int'>
num = float(num)
print(num) # 10.0
print(type(num)) # <class 'float'>
ここでは、最初に整数型の10
を変数num
に代入しています。次にtype()
関数でnum
のデータ型を確認します。結果は<class 'int'>
となり、これはnum
が整数型であることを示しています。
その後、float()
関数を使用してnum
を浮動小数点型に変換し、再びnum
に代入します。num
の値とデータ型を表示すると、値は10.0
となり、データ型は<class 'float'>
となります。これはnum
が浮動小数点型に変換されたことを示しています。
一方、浮動小数点数から整数への変換はint()
関数を使用します。ここでは、小数部分は切り捨てられます。以下に例を示します。
num = 10.6
print(type(num)) # <class 'float'>
num = int(num)
print(num) # 10
print(type(num)) # <class 'int'>
ここでは、最初に浮動小数点型の10.6
を変数num
に代入しています。次にtype()
関数でnum
のデータ型を確認します。結果は<class 'float'>
となり、これはnum
が浮動小数点型であることを示しています。
その後、int()
関数を使用してnum
を整数型に変換し、再びnum
に代入します。num
の値とデータ型を表示すると、値は10
となり、データ型はとなります。これはnumが整数型に変換されたことを示しています。ここで注意すべき点は、10.6の小数部分が切り捨てられ、num
の値が10
になったことです。
このように、Pythonのint()
関数とfloat()
関数を使用すると、整数型と浮動小数点型間での型変換が可能です。