[Python]整数型 (Integers)・浮動小数点型 (Floats)

主要なデータ型である整数型、浮動小数点型について説明します。整数型(int)は、Pythonでよく利用されるデータ型の一つで、負の整数、0、正の整数など、小数点以下がない数字を扱うことができます。

整数型 (int)

整数型の利用は、数字をそのまま記述すればよく、変数の前にintを付ける必要ありません。

x = 5
y = -3

整数型は、通常の算術演算(加算、減算、乗算、除算など)に使用され、メモリ上では固定のビット数で表されます。Python 3では、整数型のサイズはシステムに依存しますが、通常は32ビットまたは64ビットで表現されます。

利用場面

  • ループカウンタ
  • アイテムの数を数える
  • シンプルな算術計算

例:

# 加算
sum = 10 + 5

# 減算
difference = 10 - 5

# 乗算
product = 10 * 5

# 除算(結果は浮動小数点型になる)
quotient = 10 / 5

メリット
  • シンプルで扱いやすい
  • メモリ効率が良い
デメリット
  • 小数点以下の値を扱えない

浮動小数点型 (float)

浮動小数点型、通称 float型は、小数点を含む数値を扱うデータ型です。数学的な計算を行う際に、浮動小数点数がよく使われます。

例:

a = 3.14
b = -0.5
c = 0.0

浮動小数点型は、実数を表現するためのデータ型で、IEEE 754規格に基づいています。整数型と比較して、小数点以下の値を表現できるため、より複雑な計算に使用されますが、メモリ使用量が多くなることがあります。

利用場面

  • 科学的な計算
  • 金額の計算
  • 正確な数値表現が必要な場合
# 小数の加算
sum = 10.5 + 2.3

# 小数の減算
difference = 10.5 - 2.3

# 小数の乗算
product = 10.5 * 2.3

# 小数の除算
quotient = 10.5 / 2.3

メリット
  • 小数点以下の値も扱える
  • 多岐にわたる計算に対応
デメリット
  • メモリ効率が整数型よりもやや劣る
  • 計算結果に誤差が生じることがある(浮動小数点の特性に起因)